写真:セミナー会場に設置されたAW-UE70W/K
写真:セミナー会場に設置されたAW-UE70W/K

シスコシステムズ(英: Cisco Systems, Inc.)様

自動追尾撮影システム
4Kインテグレーテッドカメラ AW-UE70W/Kと自動追尾ソフトウェアで、セミナーを記録。

課題

登壇者の姿を鮮明に撮影する必要に迫られていた中、対象を自動追跡するだけではなく、手早くプログラミングもできる機能を備えたカメラシステムが必要だった。

解決策

パン・チルト・ズーム機能を搭載したパナソニックの4Kインテグレーテッドカメラ AW-UE70W/K 63台と自動追尾ソフトウェア AW-SF200Gを組み合わせ、ディープラーニング技術を利用した最先端の人体検出機能によって、パナソニックのリモートカメラによる登壇者の自動追尾が可能となった。

パナソニックのリモートカメラと自動追尾ソフトウェアの組み合わせは、映像の顔部分をクリックするだけで、聴衆に紛れて見失うことなく指定した人物を確実に追尾できる、唯一のソリューションです。

Cisco Live!
プログラムマネージャー ピーター・ストーン氏
※所属は納入時のものです。

背景

シスコシステムズが例年開催しているカスタマーカンファレンス「Cisco Live!」は、同社の創業間もない30年前にスタートしました。セミナー収録・配信を担当するプログラムマネージャーのピーター・ストーン氏によれば、Cisco Live!をオンラインで世界に配信する上で、セミナーを撮影することの重要度がここ数年で格段に上がってきているということです。
「話者の姿を鮮明に撮影する必要に迫られた結果、対象を自動追跡するだけではなく、手早くプログラミングもできる機能を備えたカメラシステムが必要になると判断しました」とストーン氏は語ります。

写真:「Cisco live!」のモニュメント

ソリューション

Cisco Live!では、パン・チルト・ズーム機能を搭載したパナソニックの4Kインテグレーテッドカメラ AW-UE70W/Kを63台と自動追尾ソフトウェア AW-SF200Gを組み合わせ、ディープラーニング技術を利用した最先端の人体検出機能によって、パナソニックのリモートカメラによる登壇者の自動追尾が可能となりました。このことで、セミナーの映像撮影システムをアップグレードすることができました。
ストーン氏は、「映像の顔部分をクリックするだけで設定が可能なソリューションを探した結果、パナソニックのリモートカメラと自動追尾ソフトウェアにたどり着きました。映像の顔部分をクリックするだけで、聴衆や背景イメージに紛れて見失うことなく、指定した人物を確実に追尾できるソリューションは、他に見あたりません」と話します。
直近のCisco Live!イベントは2019年6月にサンディエゴ・コンベンションセンターで開催され、共同出展者300社を含め28,000人を 超える参加者を集めました。ここでは、AW-UE70W/Kと最新の自動追尾ソフトウェアを使用して、700を超えるセミナーの映像を撮影しました。
セミナー映像はCisco Live!ウェブサイトの「オンデマンドライブラリ」に投稿され、登録すれば24時間365日どこからでも閲覧できます。オリジナルのコンテンツは、シスコシステムズの製品・技術について学べるよう、また、次回Cisco Live!イベントへの参加を促すようデザインされています。

ソリューションをカスタマイズ

サンディエゴのイベントでは、63の分科会会場にAW-UE70W/Kを1台ずつ設置。従来のカメラ操作とは大きく異なり、自動追尾ソフトウェアがパン・チルト機能を制御することで、よりダイナミックな撮影が可能になりました。さらに、オペレーター1名で、カメラ8台を同時に制御することが可能です。
制御ルームに常駐する8名のオペレーターが63か所のAV機器を制御し、AVマネージャー1名がサーバーとネットワークを管理します。各オペレーターは、AW-UE70W/Kによる自動追尾撮影と、会場内の音響調整を担当しました。
制御ルームの作業を紹介しながら、ストーン氏はカメラ8台の同時運用を実現するために大容量のハードウェアを駆使する新型サーバーを導入したとも話してくれました。「ノートパソコン8台を、サーバーから送られる8つの画面を処理できるよう設定しました。また、特別にカスタマイズした録画システム8基を用意し、複数のカメラをリアルタイムに確認できるようにしました」
「さらに、我々が《作戦司令室》と呼んでいたモニターでは、個々の会場の状況をリアルタイムに把握。カメラやプレゼン資料に異常があれば即座に察知できるようにしました。制御ルームでは他にも、様々なレベルでサポート体制が整えられました。各部屋の録画機は、全ファイルを階下のファイルストレージに送信、ここから10ギガビットの光ファイバーネットワークを介してリアルタイムでファイルを編集し、編集後のファイルは別のストレージデバイスに保存しました」と、ストーン氏。
ストーン氏は、いかなる環境下でも高精度に人体検出するAW-SF200Gのディープラーニング技術の重要性を強調しています。「世界中どの会場でも、シスコイベントの登壇者はステージ上をダイナミックに動き回る傾向にあります。また、顔認証をするには、一般的には事前にカメラに顔を認識させておく必要がありますが、彼らにその時間はありません。また、他のシステムでは必要とされる追尾用センサーを装着する時間すらも無いのです」
「我々としても、登壇者を自動的に追尾できる、迅速性を備えたソリューションを必要としていました。検討していた他のシステムの多くは、登壇者側からも何らかの協力を必要とするものでした。ステージに上がってプレゼンテーションを開始するのに2 ~ 3分しかないような状況で、横と正面からの画像を撮影する時間を取ってもらうなど、不可能です」
「設定時間を確保したり、顔の事前撮影を行う必要がなかったこと、動きのあるリアルな環境下での設定が可能なことなどが、パナソニックのリモートカメラやディープラーニング機能を搭載した自動追尾ソフトウェアを選ぶ決め手となりました。導入以降、現在まで問題なく稼働しています」。ストーン氏は、従来のカメラでは4時間を要したオペレーターへの操作トレーニングの時間が、このシステムではわずか1時間に短縮されたとも教えてくれました
。 ストーン氏によれば、今回よりも小規模なイベント「Cisco Impact」や2019年10月にメキシコ・カンクンで大々的に開催される「Cisco Live!」に向けても、自動追尾ソフトウェアとAW-UE70W/Kの導入を予定しているとのことです。

写真:セミナー会場に設置されたAW-UE70W/Kが、数百回分のCisco Live!プレゼンテーションを撮影
セミナー会場に設置されたAW-UE70W/Kが、数百回分のCisco Live!プレゼンテーションを撮影
写真:オペレーター1名とノートパソコン1台で、8台のAW-UE70W/Kをモニタリング
オペレーター1名とノートパソコン1台で、8台のAW-UE70W/Kをモニタリング
写真:自動追尾ソフトウェアAW-SF200Gにより、顔や人体を認識
自動追尾ソフトウェアAW-SF200Gにより、顔や人体を認識
写真:8台のリモートカメラ映像を、1つのスクリーンでモニタリング
8台のリモートカメラ映像を、1つのスクリーンでモニタリング

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システム構成図

写真:Cisco Live!イベント時のシステム構成。 AW-UE70W/Kを1台ずつ設置した63部屋のセミナールームの情報を各部屋からレコーダーを経由し、特別にカスタマイズした8台のサーバー版自動追尾ソフトウェアに取り込む。制御ルームでは、サーバーから送られてきた映像を、ノートPC1台に付きオペレーター1名でAW-UE70W/K8台分の映像をそれぞれモニタリング。 編集後のファイルは別のストレージデバイスに保存。

導入システム

  • 4Kインテグレーテッドカメラ AW-UE70W/K × 64台
  • 自動追尾ソフトウェアキー AW-SF200G × 64ライセンス

関連機器・サービス

製品写真:4Kインテグレーテッドカメラ AW-UE70W/K

4Kインテグレーテッドカメラ AW-UE70W/K

HDMI、USB、IP伝送による4K映像出力が可能な回転台一体型リモートカメラ


製品写真:自動追尾ソフトウェアキー AW-SF100G/SF200G

自動追尾ソフトウェアキー AW-SF200G

“顔認証”+“ディープラーニングによる人体検出”で高精度な自動追尾を実現する自動追尾ソフトウェア