日立市消防本部 様

災害現場映像伝送システム
災害現場のリアルタイム情報をそのまま本部に伝送。 状況を的確に把握し、精度の高い意思決定を実現。

導入インタビュー

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茨城県緊急消防援助隊の代表消防機関代行として、県内の災害救助活動の中軸を担う日立市消防本部様。2015年9月に同県常総市で発生した関東・東北豪雨災害においても、発災当日から災害終息まで県内応援隊として活動されるなど、市民の安全な暮らしを守るために日々、多方面に尽力されています。そんな日立市消防本部様では、発生した災害に速やかに対応するため、現場の情報収集を重視されてきましたが、近年はその質をさらに高めるために、現場の状況を映像でリアルタイムに伝送するシステム「V-FAST」と、そのシステム運用端末として頑丈7型タブレットTOUGHPAD FZ-M1を指揮隊車に県内初導入。本部との情報共有をスムーズにし、より精度の高い意思決定を実現されました。

(左)警防課 消防係長 消防司令 大友 和人 様
(右)警防課 救急救助係長 消防司令 樫村 和紀 様
(左)警防課 指令係 係長 消防司令補 髙根 義仁 様
(右)警防課 指令係 係長 消防司令 駒木根 行雄 様
日立市消防本部外観

導入の背景

水しぶきをうける火災現場などからの情報共有を可能にする頑丈な端末が求められた。

火災・災害発生時に速やかに事態を把握するためには、初動でいかに状況を的確につかみ、適切な戦略を立て、最適な体制で防御にあたるかが重要になります。日立市消防本部様では被害拡大が懸念される建物火災や規模の大きな事故の際には、指揮隊車がいち早く現場に急行。火災の現場であれば、まず正確な出火場所を特定すると共に、周囲の建物の状況や火の粉の飛び散り方など延焼拡大のリスクに関する情報を速やかに収集し、迅速に報告を行うことで、増援の必要性判断、後続部隊を配置する場所の特定、追加で必要な資機材の確認など、精度の高い意思決定に結びつけてこられました。ただし、従来行われてきた無線による音声だけの報告では不便な点があり、たとえば傷病者が多数の場合など、報告情報が複雑なときは事実を伝えるだけで時間を要してしまいます。そのうえ、口頭での伝達のため、状況を正確に把握しにくいという課題がありました。それではと、指揮隊員がカメラを携行しても、静止画の場合は連続的に撮影し続けなければ活動の進捗状況が伝わらず、現場の隊員の手を止める結果になってしまいます。そこで、日立市消防本部様では、隊員にウェアラブルカメラを装着させて災害現場を映像として撮影し、リアルタイムに共有するシステムを検討することになりましたが、ここで課題となったのは現場環境の過酷さでした。「放水を行っている現場では、当然ながら情報共有に用いる携帯端末が水濡れすることもあるでしょうし、慌ただしい動きの中で、落としたりぶつけたりも考えられます。指揮隊が用いる端末は、こうしたリスクに耐えうるものでなければなりませんでした」。システム導入を担当された大友様はこう語ります。そこで、同じ茨城県内の筑西広域市町村圏事務組合消防本部様で救急現場の画像伝送システムとして運用されていたV-FASTに注目し、その操作端末として防滴性能、耐衝撃性能に優れた頑丈7型タブレットFZ-M1を導入されました。

導入のポイント

ポイント1:放水の水をかぶっても使用できる防滴性能
ポイント2:衝突、落下の衝撃に耐えられる耐衝撃性能
ポイント3:コンパクトで持ち運びやすい機動性


慌ただしい災害の現場では落ち着いて状況を報告することが難しいため、隊員の手を煩わせずに、より正確な情報を伝える手段として映像伝送システムが導入された。

火災現場を想定した訓練。
本番さながらの火災訓練。

指揮隊車の上部に取り付けられたカメラは、災害現場全体の状況がどのように推移しているかを確認する定点カメラとなる。

指揮隊車より災害現場での各種活動を指揮。
車載カメラは定点カメラとしても利用。

導入のメリット

消防本部でリアルタイムな現場が「見える」ことで、事態収束への的確な指示が可能に。

映像伝送システム「V-FAST」の運用がはじまったのは2018年4月から。災害現場の映像を本部にリアルタイムで共有する本システムは、県下で初となる試みでした。まず、119番の通報が消防本部指令室に入り、指揮隊車の出動の判断が下ると、隊員は現場に急行します。現場の情報を映し出すカメラは3種類あり、指揮隊車の車体上部に設置されたカメラが定点からの現場概況を映すほか、指揮隊員のヘルメットに取り付けたウェアラブルカメラが現場の細部の状況を捉えます。また、現場の一部をしっかりと撮影したいときは、FZ-M1を手持ちのカメラとして使用されています。撮影した映像を、共有する仕組みは極めてシンプル。TOUGHPAD FZ-M1の電源スイッチを入れるとV-FASTのアプリケーションが立ち上がり、いずれかのカメラを選択すると、携帯電話回線を通して、マルチ配信で複数拠点(消防本部警防課、指令室、現場指揮本部)にリアルタイム映像を送ることができます。その際、必要なシーンを静止画で送信するスナップショット機能も備えているため、ピンポイントの情報共有も可能に。これによって意思決定者は、現場の状況を理解し、車両及び人員の増減、必要資機材の搬送および関係機関への手配などをより的確に行えるようになりました。FZ-M1は、常に現場を駆け回る指揮隊員が携行しているため、水しぶきを受けて濡れることもありますが、隊員は安心して利用できているそうです。指揮隊員として現場で活動されている駒木根様は「慌ただしい災害現場ではいちいち端末を丁寧に扱うのは難しく、安心して使えるのはありがたいですね」と話してくださいました。同じく指揮隊員の髙根様は「今回導入されたV-FASTは、現場の撮影を行う負担が大幅に軽減されていますので、情報を早く伝えられますし、手が空いた分は近隣住民の方への広報なども、より手厚く行えるようになりました」とも。

また、日立市消防本部様では、緊急車両のすべてに頑丈ノートPC タフブックが搭載されており、車両の動態管理にも活用されています。緊急車両の位置情報を本部が把握していることで、どの車両を動かすべきか、作戦が立てやすくなったそうです。

導入のメリット

メリット1:現場状況をリアルタイムに共有できる
メリット2:隊員の情報共有にかかる手間が大幅に軽減
メリット3:動態管理によって、緊急車両の最適運用が可能に

FZ-M1のスナップショット機能
スナップショット機能により、特に報告したい重要な箇所だけを静止画で撮影し、共有できる。
指揮隊員とウェアラブルカメラ
情報共有に要する時間が軽減された分、指揮隊員は近隣住民の方への広報など現場活動をより手厚く行えるように。
位置情報確認にはデタッチャブルのタフブックを活用。
各緊急車両に設置されたタフブックから隊員が現在の状況を報告することで本部は全体の動きをつかめる。

災害現場のFZ-M1から簡単操作でリアルタイム情報を共有。 携帯電話回線のため、無線ではつながりにくかったトンネルなどからの情報共有も可能に。 本部側モニターでは、指揮隊員の見たままの現場状況を知ることができる。

FZ-M1現場活用シーン
指令室のモニターに映し出される現場風景

TOUGHPADを活用したこれからの展開

ドローンによる上空からの撮影をはじめ、より的確な判断につながる情報収集を。

今回のシステム導入で手応えをつかんだ日立市消防本部様では、今後はさらに収集する情報の質を高めていくことを計画中です。その第一弾として、すでにドローンによる上空からの撮影を試験的に開始されています。「平地ではなく、上空から状況を見ることで、災害拡大の危険をより正確につかむことができ、後続車両の配置場所も的確に指示できるため、これによってさらに一歩進んだ現場活動が可能になると考えています」。大友様と共にシステムを担当される樫村様は、今後に向けての期待を大いに語ってくださいました。今後は、指揮隊員だけでなく、過酷な現場に進入する消防隊員がウェアラブルカメラを身につけて活動状況を送信すると同時に、ドローンにより上空から現場の状況を把握することで、より的確な指示が出せるようになるとも考えられています。日立市消防本部様の災害対策は、今後もタフパッド・タフブックと共にますます進化を続けていきそうです。

※本製品の耐衝撃・耐振動・防塵・防滴・耐環境性能は、無破損・無故障を保証するものではありません。あらかじめご了承ください。


導入機種

7型頑丈タブレット
TOUGHPAD FZ-M1