写真:運転席のお客様とコミュニケーションをとるスタッフの様子
写真:運転席のお客様とコミュニケーションをとるスタッフの様子

出光昭和シェル 出光興産株式会社様

顧客管理システム
お客様一人ひとりとつながり、快適なサービスステーションの利用体験をつくりだす。

課題

サービスステーションに来店されるお客様一人ひとりの状況に合わせたコミュニケーションが十分に取れていなかった。そのため、画一的なサービス提供に留まり、お客様のサービスステーション利用体験を高められていなかった。

解決策

顧客管理システム「Shell CONNECT」を構築し、店舗スタッフがお客様来店時に過去の購入履歴等の情報を元にした「接客のヒント」や「おすすめすべき商材」をその場で確認し、お客様の反応を端末にインプットすることで、次回の接客を更に最適化する仕組みを設計。実行端末にはサービスステーション店頭での操作に資する、頑丈5型ハンドヘルド FZ-T1を採用。

タフブックなら、サービスステーションでのあらゆる環境にも対応できるだろうと考え採用を決めました。

出光昭和シェル 出光興産株式会社 リテールマーケティング部
リテール政策課 岡村 栄治様

※出光興産株式会社は、「シェルブランドインターナショナルAG」との契約のもとに全てのシェル商標を使用しています。


背景

サービスステーションに本質的な顧客体験価値の変革を

自動車所有世帯の減少や省燃費車の普及に伴う来店頻度の減少などを背景に、全国のサービスステーションではいま、お客様を獲得するための競争がますます激化しています。客足が減少していく中でお客様に選ばれ続けるために、石油元売りの出光昭和シェルは、お客様一人ひとりに気持ちよくサービスステーションを利用いただき、給油だけでなく日々のカーライフを総合的に支えるという、サービスステーションビジネスの変革を目的に、顧客管理のための独自システム「Shell CONNECT」を開発。そのシステム運用端末に、タフブック FZ-T1が採用されました。一人ひとりのお客様とより深くつながるコミュニケーションの実現によって、サービスステーションをより強いビジネスモデルにしていくことを目指しています。


導入理由

コミュニケーションの質低下が、現在起こっている問題の本質

もともとサービスステーションのビジネスとは、地域の人々に非常に密着したものでした。いつも利用してくださるお客様を手厚くケアすることで深い関係をつくり、「いつものサービスステーション」に来ていただくことで、従来から安定した経営を実現してきたのです。しかし、近年はセルフサービス店に代表される通り、より多くのお客様を効率的に呼び込むビジネス形態が主流となってきているため、お客様一人ひとりと適切なコミュニケーションを取ることが難しくなっている現状があります。
リテールマーケティング部の岡村 栄治様は、こうした現状にサービスステーションビジネスの課題があると指摘します。「サービスステーションには一日に数百台とたくさんの車が給油に来ます。お客様が来店されてから退店されるまでの、給油をするわずかな時間しかない中で、スタッフがお客様一人ひとりに合わせた接客を適切に行うことは非常に難しい環境にあります。当然、独自に顧客情報を記録しているサービスステーションもありますが、やはり給油のその瞬間に適切なサービス提供をすることの難易度が高いことに変わりはありません。結果として、サービスステーションでは画一的なサービス提供・接客しかできていなかったのが大半のケースです。
しかし、本来であれば、初めて来店されたお客様なのか、週に何度も来店されて車の部品交換等のサービスも利用してくれているお客様なのか…個々人、または車の状態によって、提供するサービスや接客内容は変わるものですよね。整備サービスを例に取ると、前回オイル交換をしてくださったお客様に、次回来店時にキャンペーン中だからといってオイル交換を勧めてしまったとしたら、『前回お金をかけてここでオイル交換したのに…!』と気分を害されることもあるでしょう。もしかしたら、次からは別のサービスステーションに行ってしまわれるかもしれません。世の中にパーソナライズサービスが増えてきたことで、お客様の受け取り方がよりシビアになっていることも側面的にあります」。サービスステーションにおけるコミュニケーションが、いまビジネスの大きな課題となっているのです。

元売りとして、顧客管理のための新しい仕組みを

「もちろん顧客管理が徹底できている店舗もありますが、そういうところばかりではないのが現状です。ですから、石油元売りの私たちが顧客管理のためのシステムを提供することによってサービスの標準化を図り、サービスステーションにおけるコミュニケーションの質を向上させ、出光昭和シェルと特約店・販売店を含めた全体のブランド価値向上を目指そうと考えたのです」。現在は特に労働力不足が社会問題化しており、その影響はサービスステーションにも当然及んでいます。ベテランのスタッフなら常連客を顔で判断して手厚くもてなすことができる場合もありますが、経験の浅い若手スタッフも多く働いており、お客様ごとに個別の対応を行うことは難易度の高い課題となっているそうです。


システム概要

来店されたお客様の情報が見える「Shell CONNECT」のソリューション

出光昭和シェルではこのような考えから、顧客管理のためのシステム「Shell CONNECT」を開発しました。これはお客様のスマートフォンに「Shell Pass」というアプリをインストールしてもらい、サービスステーションをマイ店舗登録してもらうことで、お客様は店舗のお得な情報を受け取ることや、出光昭和シェルが提供するリワードプログラム※を利用できるようになり、運営を担う特約店・販売店側ではお客様情報を確認しながら、お客様一人ひとりに合わせたご案内や販促アプローチが実施できるシステムです。お客様が来店され、Shall Passでチェックインすると、スタッフの持つ端末に来店されたお客様の情報が表示されます。スタッフはこの情報を確認することによって、いま給油をしているお客様に、どのようなお声がけを行うべきかを瞬時に判断できるのです。確認できる情報は、お客様の基本的な属性と前回までのサービス利用履歴、そして「実施すべきアクション」が示された接客アラートです。この接客アラートを参照することで、お客様にお礼をお伝えすべきなのか、商材をおすすめすべきなのかが明確になります。接客後にスタッフがお客様の返答や購買への意向を入力することで、常に情報はアップデートされていきます。
加えて、お客様のお車に対し点検や整備を実施した際には、整備情報を端末に記録することで、お車の整備情報がお客様のアプリ「Shell Pass」にも記録され、お客様・サービスステーション双方に納得感のあるつながりが生まれる仕組みになっているのです。

※リワードプログラム:給油時にアプリ利用した回数に応じて得られる特典

探し求めた、サービスステーションに見合う頑丈な実行端末

しかし、岡村様によれば、本システムは実行端末に課題を抱えていたそうです。「当初私たちは屋内にいるスタッフがタブレット端末で情報を確認し、店頭にいるスタッフにインカム等で連携するオペレーションを想定していました。しかし、実際にスタッフにヒアリングを行ってみたところ、個々のスタッフが互いに連携しながら屋内と店頭とを行き来するオペレーションの方が多く見られました。一人ひとりのスタッフが手元で情報をタイムリーに確認することができ、長時間携行可能な端末を求めているというニーズがみえてきました。店頭で動き回るスタッフが持つ端末は、コンパクトかつ頑丈でなければなりません。ちょっと激しく動いて落としたら壊れてしまった。水に濡れたらそれきり動かなくなった。そんな端末では到底使えません。」
そこで、岡村様は検討を重ね、堅牢性に優れたパナソニックのタフブックFZ-T1に注目。「1,000回落としても壊れないタフブック※なら、サービスステーションでのあらゆる環境にも対応できるだろうと考えて採用を決めました」。
岡村様はFZ-T1を200台以上導入し、お客様とのタッチポイント最適につなげるという意味を込めて「ConnecTouch」という名称でシェル系のサービスステーションに展開したのです。

※本製品の耐衝撃性能は、無破損・無故障を保証するものではありません。あらかじめご了承ください。

写真:お客様自身が自分のスマートフォンのQRコードを店頭端末にかざしてチェックインを行う様子。
セルフ店では、お客様自身が自分のスマートフォンのQRコードを店頭端末にかざしてチェックインを行います。
写真:スタッフがリーダー端末を使用してお客様のスマートフォンのQRコードを読み取り、チェックイン処理をする様子。
フルサービス店では、スタッフがリーダーでお客様のスマートフォンのQRコードを読み取り、チェックイン処理します。

導入後の効果

お客様のことがわかるからコミュニケーションの質が向上

現在、「Shell CONNECT」は大型店を中心に導入が進んでおり、スマートフォンアプリの「Shell Pass」は2019年末の時点で、100万人まで会員数を延ばしています。このシステムを導入した店舗では、お客様と直接つながることが可能になりました。その結果、しばらく来店されていないお客様だけに再来店のお誘いをする、洗車機をご利用したことがないお客様にクーポンをお届けして洗車を試してもらう等、お客様の動きに合わせた販売促進が可能になっています。また、その成果が最も発揮されるのは店舗でのお声がけの際です。スタッフは手元でお客様の情報がわかるため、お客様に今必要な商品が想定できることで、声をかけやすくなったと言います。

「なぜ私のことがわかるの?」とお客様に驚かれることも

船橋日大前給油所の所長を務める原田様も声がかけやすくなったと語ってくださる一人です。「私たちのようなセルフ店ではスタッフの人数が限られていますから、ドライブレーンにいるすべてのお客様に、同じように声をかけるわけにはいきません。このシステムを導入後は、どのお客様にどんな声掛けをすれば良いのかが分かるため、お客様一人ひとりに合ったお声がけができて助かります。新車に乗り換えたばかりの方にコーティング洗車をお勧めすることはむしろ失礼にあたるため避けますが、一方でオイルの交換時期を迎えたお客様には、オイル交換時期の来店に合わせお声掛けをします。
また、フルサービス店である馬込沢SSの所長、倉田様もメリットを実感。「お客様の車のボンネットを開けることなく、『そろそろブレーキオイルの交換時期ですね』と話しかけることができるので、なぜわかるのかと驚かれることもあります。こういったお声がけが、お客様の信頼を獲得することにつながり、結果として追加注文に結びついています」。このようにシステム導入店では、コミュニケーションの質が着実に高まっているのです。
サービスステーション内の整備ピットで作業している最中でも、FZ-T1の画面を見ればどんなお客様が来店されたのかが一目瞭然でわかります。お客様情報が黄色く表示されると、よくこの店舗を利用されているお客様の証。そのようなお客様には「いつもありがとうございます」とこちらからお声掛けさせて頂きます。「前回は〇〇のご購入を頂き、ありがとうございました」とお礼を伝えられるようになったことで、お客様もスタッフからのお声掛けを喜んでくれるようになりました。

画像:新規常連顧客作りの販売促進オペレーションフロー図。(1)ConnecTouchでアラーとを確認 アラートの例として洗車空気圧トライアルが表示されている。スタッフ「よし、洗車のおすすめだな」(2)お客様へのお声がけ スタッフ「お客様、いつもご利用ありがとうございます。本日天気も良いので洗車いかがでしょうか?」(3)ConnecTouchへ接客結果を入力 connecTouhの操作ディスプレイ上のプルダウンメニューの例 1.受注・見積:CB購買受注、無料サービス実施 2.次回(会話/保留):見積済、点検、見積・点検なし 3.お断り 上記から接客した結果を選択(4)接客結果に即したお知らせ・クーポン配信
表:新規常連顧客作りの販売促進オペレーション。フルサービス店の場合は、ConnecTouchを活用したオペレーションとなります。
写真:屋内にてFZ-T1端末でお客様情報をチェックするスタッフの様子。
屋内で作業している最中でも、FZ-T1の画面を見ればどんなお客様が来店されたのかが一目瞭然でわかります。
写真:FZ-T1端末に黄色い背景で表示されたお客様情報。
お客様情報が黄色く表示されると、よくこの店舗を利用されているお客様の証。そのようなお客様には積極的なお声がけが必要です。
写真:お客様と笑顔で会話するスタッフの様子。
「前回はありがとうございました」とお礼を伝えられるようになったことで、お客様の満足度は大いに向上。

導入システム

  • 頑丈5型ハンドヘルド TOUGHBOOK FZ-T1

今後の展望

顧客体験の向上を入り口に集まった顧客データを活用し、より大きな戦略も

アプリの会員数の増加に伴い、「Shell CONNECT」は着実にサービスステーションに普及が進みつつありますが、現場のスタッフの声を受け、日々改善を進めている状態にあります。今後はより一層、サービスステーション内でのオペレーション改善を目指し、周辺ツールも含めてより使いやすくしていきたいと出光昭和シェルでは考えておられます。また岡村様には、その次のビジョンも。「今後は石油元売りである私たちがお客様とつながり、リアルでもデジタルでもお客様に価値を提供することが重要です。このシステムが普及することで得られる有用なデータを、更なるサービス改善や新しいサービス構築に活用していきたいと考えています。そのためにも、いまもこれからも変わらずサービスステーションはお客様との最適な接点である必要があるのです。」と将来の構想とサービスステーションへの思いを大いに語ってくださいました。


お客様紹介

出光昭和シェル 出光興産株式会社<br>リテールマーケティング部<br>リテール政策課 岡村 栄治様
出光昭和シェル 出光興産株式会社
リテールマーケティング部
リテール政策課 岡村 栄治様
写真:原田翔史様
株式会社湯浅 船橋日大前給油所
所長 原田 翔史様
写真:倉田亮介様
株式会社湯浅 馬込沢給油所
所長 倉田 亮介様

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関連機器・サービス

製品写真:TOUGHBOOK FZ-T1

頑丈5型ハンドヘルド TOUGHBOOK FZ-T1

FZ-T1はタフブックシリーズ最軽量の音声通話対応5型頑丈ハンドヘルド。従来のタフブックシリーズの頑丈性能を継承し、一般的なスマートフォンよりも頑丈で、バーコードリーダーを搭載しながらも、より薄型・軽量を実現。屋内の現場を中心に、タフさが求められる業界や、機材落下や水・埃・振動の多い環境で利用される方の業務を広くサポートします。