国立科学博物館様

プロジェクター
常設展示では没入感のある映像体験、イベントでは大画面の映像とプロジェクションライティングで、ともに大迫力の映像空間を演出。

導入の背景

常設展示にプロジェクター、イベントにプロジェクターとスペースプレーヤーをご導入

国立科学博物館(科博)様は1877年に創立され、140年以上の歴史を積み重ねています。博物館活動を通じて社会の知的活力の向上に資するよう努める、自然史・科学技術史に関する国立の唯一の総合科学博物館です。人々が、過去を理解し、現在を認識し、未来を想像する場を提供する役割を果たすことで、文化のさらなる醸成を目指しています。

■常設展示での導入

国立科学博物館の日本館には360°全方位に映像が映し出され、独特の浮遊感などが味わえる世界初のシアターであるTHEATER36〇(シアター・サン・ロク・マル)があります。長年親しまれたこの施設をリニューアルすることになり、そこにパナソニックのプロジェクターが新たに12台導入されました。

■イベントでの導入

国立科学博物館 日本館を舞台に、文化庁が進める日本博(※2)の公式企画である「春」を感じる日本館春祭りが2019年3月3日から31日まで開催され、その映像演出のためにパナソニックのプロジェクターとスペースプレーヤーが採用されました。スペースプレーヤーは照明とプロジェクターの機能を持ち、光と映像を融合させたプロジェクションライティングで新しい空間演出を実現できます。 このイベントでは、日本の自然や、自然に親しみ、自然の中で培われてきた文化について展示を通じて紹介していました。

※1 画像提供: 国立科学博物館様 協力・映像提供:JAMSTEC(海洋研究開発機構)様 ※2「日本博」は、2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会を契機に、日本の美や日本の魅力を国内外に発信することを目的に、全国で行われる展覧会及びイベント等一連の事業です。

写真:常設展示のTHEATER36○では、深海の様子が眼前・頭上・背面・足元も360度にわたって展開
常設展示のTHEATER36○では、深海の様子が眼前・頭上・背面・足元も360度にわたって展開。
写真:プロジェクターの風景映像①とスペースプレーヤーの花びらが舞う映像②
①プロジェクターの風景映像と②スペースプレーヤーの花びらが舞う映像。

システム概要と特長

高画質で色の再現性の高い展示映像を実現

■THEATER36〇(シアター・サン・ロク・マル)

「THEATER36〇」とは、株式会社五藤光学研究所様と独立行政法人国立科学博物館様が作り上げた独自のシステムです。複数台のビデオプロジェクターの重ね合わせや、映像の歪み補正技術などに、独自の技術やノウハウが使われています。2005年 「愛・地球博」の長久手日本館で人気を博した「地球の部屋」を国立科学博物館に移設し、「THEATER36〇(シアター・サン・ロク・マル)」として展示されています。直径12.8m(実際の地球の100万分の1の大きさ)のドームの内側すべてがスクリーンで、その中のブリッジに立ち、大迫力の映像を見ることができます。リニューアルオープンするにあたり新たに『深海』というコンテンツが追加されました。パナソニックの高解像度プロジェクター12台を採用し、レーザー光源で、全天約6K相当(解像度は従来比約1.5倍)を実現。色の再現性が高まり、360度全球にわたって均一化された明るい高精細映像を投写します。実際の深海探査機の内部からの視点のような没入感ある映像体験を可能にしました。

■日本館春祭り(2019年3月3日から2019年3月31日まで開催)

日本館内の壁3面に桜の映像を200インチの大画面で投写しました。また2本の柱にもスクリーンを垂らし、スペースプレーヤーで桜の花びらが舞うような映像を投写しています。これらの映像はパナソニック映像株式会社が制作したもので日本各地の桜の景色を堪能することができます。展示全体のイメージデザインと什器設営は中央宣伝企画株式会社様が実施しています。

写真:深海映像の上映風景
深海映像の上映風景。
写真:THEATER36○の上映装置の一部
THEATER36○の上映装置の一部。

今後の展開について

これからもさまざまな展示演出をサポート

年に何回も開催される企画展・ミニ企画展では、展示演出用のイメージ映像や説明文表示などが欠かせません。高精細な映像の投写が可能なプロジェクターや、空間のデザインにマッチして自在なレイアウトに対応できるスポットライト型プロジェクター「スペースプレーヤー」が、さまざまな展示の演出をサポートしていきます。

写真:日本館中央ホールのイベント映像
日本館中央ホールのイベント映像。
写真:イベントのプロジェクターとスペースプレーヤー(上部)
イベントのプロジェクターとスペースプレーヤー(上部)。

主な納入機器

■常設展示
●PT-RZ970JLB 13台(運用12台+予備機1台)
●ET-DLE085 12台
●プロジェクター 機器調整、特注金具製作


■イベント
●PT-MW530J ×4台
●スペースプレーヤー ×2式


株式会社五藤光学研究所・独立行政法人 国立科学博物館ホームページ シアター36〇「全天球映像システム」

http://www.kahaku.go.jp/exhibitions/theater360/index.html

国立科学博物館 http://www.kahaku.go.jp/index.php

株式会社五藤光学研究所 http://www.goto.co.jp