株式会社モスフードサービス様

POS接続型マルチ決済端末 「JT-R600CR」
どの店舗形態でも自由に設置できる一体型マルチ決済端末。多様な決済手段に対応し、顧客満足向上と省力化を実現。

日本発祥のハンバーガー専門店、モスバーガーを展開する株式会社モスフードサービス様(以下、モスフードサービス様)。今ではハンバーガーの定番のひとつとなっている和風バーガー、テリヤキバーガーを日本の大手チェーンで初めて発売されたことをはじめ、生産者の顔の見えるこだわりの生野菜を使用するなど、業界において革新的な取り組みを多数実施されてきました。レシートに栄養成分情報・アレルギー情報・主要原産地情報を印字できるシステムを導入するなど、レジカウンター業務でも日本ならではの 細やかな配慮を行ってこられた同社は、2017年以降、POSレジスター刷新と共に、クレジットカードや電子マネー決済にも対応。国内のモスバーガー全店へ導入する決済端末として、JT-R600CRを採用いただきました。

写真:決済端末はお客様側に単独で設置。他の備品類も多い中、最小限のスペースで収まり、また店舗ごとに最適な場所に置ける設置性の高さが好評。お客様自身でカード操作を行うことで、「カード預かり」に関するお客様と店舗スタッフ双方のストレスも軽減。
決済端末はお客様側に単独で設置。他の備品類も多い中、最小限のスペースで収まり、また店舗ごとに最適な場所に置ける設置性の高さが好評。お客様自身でカード操作を行うことで、「カード預かり」に関するお客様と店舗スタッフ双方のストレスも軽減。

写真:経営サポート部 情報システムグループ グループリーダー(導入当時) 藤井応子 様
経営サポート部 情報システムグループ
グループリーダー(導入当時)
藤井応子 様
写真:経営サポート部 IT戦略グループ シニアリーダー 森秀樹 様
経営サポート部 IT戦略グループ
シニアリーダー
森秀樹 様

導入の背景

2020年に向けた海外顧客の取り込みや、国内のお客様からの要望に応えるため、クレジットカード、電子マネー決済へ対応。

モスフードサービス様では、2012年にチャージ式プリペイドカードである「モスカード」を導入。決済業務における顧客満足度の向上に取り組まれました。また一部地域では「楽天Edy」やクレジット決済の試験導入を行われていましたが、社会情勢の変化を受けてさらなる決済機能の拡充に取り組まれたと藤井様は語ります。
「近年、クレジットカードや電子マネーの利用が増える中、2020年に向けてさらに海外顧客を取り込んでいくためにも、電子マネーやクレジットカード決済への対応を検討することとなりました。また、当社では、過去、一般のお客様からご意見をお聞きする『モスバーガータウンミーティング』という場を設けていましたが、電子マネーやクレジット決済へ対応してほしいという要望が数多く寄せられていたことも聞いていました」。
そして2015年ごろから、モスフードサービス様で電子マネーやクレジットカード対応の検討を開始。もともと予定されていたPOSレジスターの刷新と合わせて新たにカード決済端末を設置することを計画。その選定にあたり、POSとの連携を重視し、当初は他社製の決済端末を検討、連携のための要件確認を進めていたといいます。しかし決定の直前、一台でマルチ決済対応が可能なJT-R600CRの情報が入ったことで、再検討することに。「その時点の候補機種は、電子マネーとクレジット対応のための本体機器やリーダーライター、暗証番号入力用機器等、複数の端末の設置が必要でした。JT-R600CRは一体型と聞いて、こちらの端末のほうが優位性があると思い、POS連携のための要件を詰めている段階であることは承知のうえで、JT-R600CR端末を検討するよう指示しました」と藤井様。また、POSレジスターの刷新の中心的役割を果たされた森様もこう続けます。
「当初はPOSとの連携開発の実績を重視していたので、他社製品で仕様を詰めていました。ですが今回の改変でPOSレジスターをポールマウント型にしてカウンター周りの省スペース化を図ったこともあり、決済端末が一体型でコンパクトであることは、さらにメリットを生むと思いました」。
加えて、国際基準PCI PTSのセキュリティ要件SREDへ対応していること、お客様自身での操作が可能という安全管理を重視した端末の設計思想、そして設置端末を増やすことなく非接触クレジットなどの対応が可能であることも魅力に。さらには端末に加え、決済センターのシステム構成や運用体制、新規カードブランドおよび取扱マネー種を増やす際の事務処理が比較的容易である点等が導入のポイントとなり、JT-R600CRが採用されました。


導入のポイント

  • ポイント1 POS接続型かつ、省スペースな一体型端末
  • ポイント2 決済種別の拡大がしやすい、マルチ決済端末ならではの拡張性
  • ポイント3 国際基準PCI PTSのセキュリティ要件SREDへ対応

導入のメリット

設置のしやすさ、オペレーションの簡易さで店舗へスムーズに導入。
販売機会の損失防止や現金管理業務の軽減に貢献。

モスフードサービス様では、2017年1月より国内モスバーガーへ新POSレジスターとJT-R600CRの設置を開始。3月には全店への設置を完了し、同年5月より「楽天Edy」による決済対応をスタート。7月からは「Suica」など交通系電子マネーへ対応、2018年3月にクレジットカードの「Visa」「Mastercard」「銀聯」への対応を果たされました。
店頭の端末設置方法は、各店の事情に合わせて適切な場所に設置する「レイアウトフリー」としながらも、JT-R600CRはあくまでもお客様側へ設置。クレジットや電子マネーによる決済時は、お客様自身がカードを操作する方式を取られています。導入前に重視されていたPOSレジスターとJT-R600CRの連携も上手くいき、これまでのPOSレジスター開発で蓄積されてきたノウハウを活かしながら、スピーディーなカード決済処理が実現されました。

導入後のメリットについてお聞きすると、設置面の自由度の高さや店舗スタッフの決済関連業務のオペレーション負荷の軽減、販促への貢献など様々なメリットがあり、「選んで間違いは無かった」と藤井様、森様は共に語られました。 まず店舗での設置について、一体型の取り回しの良さを改めて実感したと森様。
「レジ周りは各店で広さもレイアウトも全く異なるので、当社では機器の置き場所を厳密に定めず、店舗ごとに最適な位置へ置いてもらうようにしています。その中で、JT-R600CRがコンパクトで置き場所を選ばない仕様だからこそ、スムーズに導入できました。特にドライブスルーなどは決済端末を置くスペースが限られており、また、車に乗られたままお客様が決済されますので、複数台を組み合わせる決済端末だとしたら、導入はかなり困難になっていたと思われます。本当に一体型を選んで良かったと思います」。
そしてオペレーションの面では、予想以上にスムーズな導入であったと藤井様。
「店舗を指導するスーパーバイザーからは『お客様自身に端末操作をさせてお手を煩わせるなんて…』との懸念もあがりましたが、思いのほかスムーズに受け入れられているようです。今の時代は、むしろお客様のほうが店舗スタッフにクレジットカードを預けることに抵抗を感じられるのではないかと思います。海外のお客様はその傾向がさらに強いと思われますので、今後、ますます多くの海外のお客様をお迎えすることを考えると、このオペレーションで導入推進ができてよかったと思います。また、スマートフォンで決済するお客様も増加していますので、JT-R600CRであれば、お客様のスマートフォンをお預かりすることなく各種決済に対応できます。個人デバイスの取扱いにより生じる様々なストレスがなくなるので、お客様にとっても店舗スタッフにとってもメリットがあると思います」。
さらに森様からは、今後はさらに現金管理業務の負担軽減が期待できるという声も。
「従来から、現金の授受や管理は店舗スタッフにとって非常に神経を使う業務ですから、将来的にカード決済の比率が増えていけば店員の負担も減っていくでしょう。カードをお客様自身で操作していただくということで、スタッフとお客様双方のストレスが減るので有り難いことですね」。

写真:JT-R600CRによるカード決済の様子。1
JT-R600CRによるカード決済の様子。
写真:JT-R600CRによるカード決済の様子。2
写真:今後、対応を想定しているスマートフォン決済への対応のイメージ。Apple Payなど電子マネー、自社カードであるモスカードなどの取り扱いを視野に入れている。
今後、対応を想定しているスマートフォン決済への対応のイメージ。Apple Payなど電子マネー、自社カードであるモスカードなどの取り扱いを視野に入れている。

また導入後のお客様のカード決済利用状況を見ると、カード利用の場合、現金決済と比べて客単価が高くなる傾向が見られ、今後の販売促進にも期待できると藤井様は語ります。
「近年はモスチキンパックなどファミリー層をターゲットとした商品にも力を入れているのですが、クレジット決済ができないために購入をとりやめるケースもあったと聞いています。今後さらにバラエティパックなどまとめ買いの商品を訴求していくにあたって、機会ロスの防止に寄与すると思います」。
また、少額の決済でも、予想以上にカード利用が多く、顧客満足の向上につながっていると森様。
「モスバーガーでは毎朝コーヒー1杯だけ利用される方も多いのですが、そのような少額の決済でもモスカードに加えて電子マネーやクレジットカードの利用が広がっており、決済の利便性を高められたと考えています」。
さらに、充実したセキュリティを備えていることと絡めて、藤井様はJT-R600CRの導入の意義について語られました。
「お客様にも店舗スタッフにも負担なくスムーズに受け入れられたことから、10年前と比べて今はカード決済が社会のインフラとして定着しているのだと改めて感じました。流通・小売系業界や飲食店の中で見れば、当社のクレジット決済対応は後発になると思いますが、先行してクレジット決済に対応されていた小売・流通系チェーンでは、逆に、決済端末の100%IC化対応に向けて既存機器の入替対応に苦慮されているという話を聞くこともありましたので、今このタイミングで導入できて本当に良かったと思います。JT-R600CRは、最先端の国際的セキュリティ基準であるSREDをクリアしている決済端末でもありますので、それを導入することができたのも大きなメリットです」。

  • 導入メリット1 店舗ごとの最適な位置に、場所を選ばず設置が可能
  • 導入メリット2 簡易なオペレーションでクレジット、電子マネー決済に対応し、販売促進に貢献
  • 導入メリット3 現金管理やカード預かりなど店員のストレスも減らし、決済関連業務の負担を軽減

JT-R600CRを活用したこれからの展望

JT-R600CRの拡張性を活かし、お客様の利便性向上のためにさらに取り扱い決済種別を充実。

今後の展望についてお聞きすると、JT-R600CRの拡張性を活用し、取り扱う決済種別を広げることを検討していくと藤井様。
「今期はiDへの対応を予定しています。また2020年に向けて非接触ICクレジットカードへの対応やその他のマネーなど様々な決済手段の取り扱いを視野に入れています」。
加えて森様は、お客様の利便性向上への取り組みについてこう語られました。
「店舗側からは今後も『こんなブランドに対応してほしい』という声はずっとあがり続けるでしょう。その中で、お客様の利便性向上につながるブランドの優先順位を見極め、採用を前向きに検討していくという取り組みを継続していかなければならないと考えています」。


導入機種

製品写真:JT-R600CR

POS接続型マルチ決済端末 JT-R600CR